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台湾好行で金門島めぐり。中国共産党と国民党の戦いの軌跡を巡る寧頭戦場線。

台湾好行の金門島ツアー:B線寧頭戦場線
【台湾好行の金門島ツアー:B線寧頭戦場線に乗車する】

台湾の観光客向けのバスツアー台湾好行の金門島ツアー。明朝時代、清朝時代の歴史ある風景を主に見て回るA路線の水頭線に続き、金門島が一番押しているというか、まだ戦後の生々しさが残るB線寧頭戦場線に参加しました。
A線でも最後にそれらに関係する?山坑道に行きますが、そちらの写真もこのページで最後にまとめて紹介します。

台湾好行の金門島ツアー:B線寧頭戦場線のバンド
ツアー参加者のバンド

今回はちゃんとツアーの出発地のバスターミナルまで出向いて参加を申し込んだため、ツアー参加の証のバンドを貰いました。

まず最初にバスに乗り込み、ガイドさんからの説明を受け(もちろん、何を言っているかはわかりません。)、その後、バスから一度降りる。
実はバスターミナルの上が金城民防坑道の展示館になっていて、ここから金門島に張り巡らされた地下トンネルに入っていけるのです。

バスツアーなのにいきなり徒歩から入るってのがなかなかシュールですが(そしてその前にバスにも乗る。そして、降りる。)、歩く自信がない方はバスで言えばバスに乗せてくれます。

ちなみに最初の地下トンネルは2キロくらい歩きますが、それ以外はそこまでではないのでご安心を。

※このページで紹介していないのですが、他にも北山播音牆とか双鯉湿地自然中心などにも行っています。(北山・南山集落の写真は水頭ツアーのページにちょっとだけ載せてます。)


国民党が共産党を追い払ったぜ!いえーい!って感じのツアー。

金城民防坑道:金城バスターミナルから金門高中までを歩く

金城民防坑道の中。電気消すと真っ暗。
【金城民防坑道の中。電気消すと真っ暗。】

バスターミナルの上の金城民防坑道展示館で展示の説明を受けた後、ガイドさんに従って施設の奥に入ると、トンネルの入り口に続く階段へ案内されます。こちらは鍵がかかっていて、ガイド付きツアーでないと入れてもらえない。(人数が集まらなくてもダメだという話もある。)

建物の2階から地下へ、地下へと入り、金門島の民衆と国民党が協力し合いながら作ったという細いトンネルの中へ。ツアーでは一つのルートしか入れないが、実際には網の目のようにいくつものルートが張り巡らされているとか。

戦時中は明かりもない真っ暗な中で移動していたそうで、その雰囲気を味わうために、ぼんやりしかついてなかった明かりを消されてしまい、ちょっと怖かったっすねー。つーか、私、ガイドさんの真後ろ歩いてたのでまだマシだったと思います。(真ん中とかだと人の足踏んだり、もっと混乱しそう。)

結局、ガイドさんが懐中電灯で照らしてくれたり、スマホで明かりを付ける人などいて、誰もが真っ暗闇に耐えられず・・・。戦時中は緊迫してるからこんなもんじゃなかっただろう。
ただ隠れたり、逃げたりするためのトンネルではなく、弾薬庫とか食料庫なども再現されてました。

このツアー、一番のメインは絶対これだよね。(つまりメインが一番最初って訳です。)

金城民防坑道の中。電気がぼんやり金門島の民衆がトンネルを掘っている絵金門高中側の出口

どうもこの人がすごいらしい。胡璉将軍記念館

古寧頭と書かれたゲート
【古寧頭と書かれたゲート】

胡璉将軍は金門を共産党から守った人で、その人の功績をたたえる記念館があります。もちろん、中国語なので、私には内容はわかりませんが、字幕がでるので、どうもかなりえらい人だったのだなというのだけは伝わった。(この辺りは漢字が読める日本人ならでは。)将軍の生い立ちをはじめ、年表まである。第二次世界大戦後の内戦なので、身近な出来事ですから、ツアーに参加している中国大陸の人はどんな気持ちで見ているのかが気になってしかたなかった。(参加者はほとんど大陸の人でした。)

平和の鐘?

古寧頭戦史館

古寧頭戦史館
【古寧頭戦史館の入り口】

国民党軍と共産党軍が激戦を繰り広げた古寧頭戦役を記念して建設された資料館。内部では、まずビデオ上映で前の胡璉将軍記念館のビデオよりも小難しい感じで、途中で字幕を追うのをやめてしまいました。激しかった戦況を描いた12枚の巨大な油絵などの展示を見た後、建物内部から屋上に出られます。すぐ底が海で、見晴台などもある。
ちなみに写真の戦車は建物の前に展示された物ですが、雀がちょこんと乗ってる姿がなんともかわいらしい感じ。(機関車トーマスみたいに顔に見えませんか?)

平和の鐘?金門島名物の牡蠣栽培の展示牡蠣栽培の展示をアップに

慈湖三角堡、觀景台

慈湖三角堡からアモイを望む
【慈湖三角堡から中国大陸がぼんやりと見える。近いです。】

記念館の後、いくつか訪れたところありますが、写真映えしなくて写真を撮ってないので割愛。最後の最後がこちら。今回の金門旅行を最も印象づけた場所です。
これを見ると本当にアモイが目と鼻の先なんだなということがわかります。

この距離にあって、しかも小さい島だということに高をくくって共産党は油断したんですかね。アメリカから来た最新兵器を前に、共産党軍は小さな小舟で金門島に上陸しようとしている絵か写真を見た記憶があります。どこだったか細かいことは憶えておりませんが。

そして、今やその中国大陸からスピードボートで観光客がわんさと訪れる金門島ですが、橋で繋ぐ計画もあるんですよね。そうなると中国経済からより一層逃れられなくなります。
しかし、そうはいっても元々はこの辺りは目の前の大陸の閩南人と同じ民族が住んでいたのですから、なんとも複雑な心境になります。

2020年に広がりを見せた新型コロナウィルスの影響で台湾は即刻中国からの観光ツアーを止めましたが、金門はかなりの大打撃を受けたことでしょう。(アモイー金門ルートが安いので、通過点に使う中国人も多かったのです。)
金門島は思いのほか見所が多く、見てないところがたくさんあるので、また是非行きたいのですが、いつになることやらです。

共産党ー国民党の攻防をイメージした戦車展示。
【共産党ー国民党の攻防をイメージした戦車展示。】

翟山坑道

翟山坑道
【翟山坑道:3年かかって掘られた。海に繋がるトンネル】

こちらは金門島の南西部に位置するため、台湾好行のバスツアーではA線の水頭線で最後に訪れます。
共産党と国民党の戦いの間、船を隠していたトンネルで、今でも海と繋がっていて、魚も泳いでいます。

数年前に台湾で公開され話題になった映画「軍中楽園」で、このトンネル任務での先輩からのパワハラに耐えられず、慰安婦の女性と逃避行する若い兵士がでてきましたが、ぱっと見は水の綺麗な洞窟なんだけども、あの映画のシーンを思い出すと不快な思いで一杯になります。

軍中楽園は、戦争の裏側や慰安所の存在を生々しく描くだけでなく、戦後、台湾で"外省人"と呼ばれた国共内戦後に台湾にやってきた国民党員の中にも来たくてきたわけではない人もいて、歴史に翻弄されてきた台湾の姿も垣間見れる作品です。興味があったら是非見てください。


トンネルに降りていく階段鍾乳洞を見学しているような様子この水路に軍艦が隠されてた?海への出入り口波よけに扉がついている