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霧台に住むルカイ族の伝統的な食べ物や霧台名物のご紹介。

台湾原住民の農作物と言えば粟
【台湾原住民の象徴的な農作物と言えばやっぱり粟でしょう。】

大昔に南方から渡ってきたとされる台湾の原住民族は狩猟や農業をしながら生活をしてきました。
その代表的な農作物が粟です。
原住民の中でも違う民族の話になりますが、台東に多く居住するプユマ族のおじいさんから聞いた話では、
かつての台湾には粟はなく、粟は外国から海を渡ってやってきたそうです。
なので、プユマ族では海からやってきた粟のおかげで今の私たちの生活があることに感謝をして、
毎年7月に海祭りをやります。(この話は後述。プユマの海祭にもお邪魔してますが、まだ紹介しきれてない。)

おそらく粟がない頃は芋類が主食だったのが、粟の上陸で食生活が一変したのでありましょう。
現在の台湾では主食と言えば米ですけど、米が来る前は芋とか粟だったんだと思います。

さて、前回、霧台のルカイ族の特徴的な住居である石板屋(スレート住宅)についてを紹介しましたが、
今回は特徴的な食生活などを紹介したいと思います。

オーギョーチー
まず霧台で名物とされているのが、愛玉。
日本では台湾スイーツの一つとして知られているオーギョーチーです。
実の中の仁のペクチンを抽出してゼリーにして食べる食べ物で、霧台では戦後の食べ物が不足していた時代に 常食していたことから、今ではこれがこの土地の名物になっています。
黄色っぽい色はレモンの色・・・とかではなくて愛玉の天然色です。
見た目にもさっぱりと爽やかな感じがしますね。

そしてもう一つの名物が、コーヒー。
(真偽はともかくとして)台湾はコーヒーを栽培できる最北端だとかいう話を誰かから聞いたことがあります。
友人によれば、台湾ではビンロウの代わりにコーヒーに転作する農家さんが増えているとかで、
最近では台東しかり、霧台しかり、台湾の山間部でコーヒーを名物にしている村をよく見かけるようになりました。

愛玉子と霧台コーヒー
霧台では山々を見渡せる見晴らしのよい場所にカフェがいくつかあり、 カフェのメニューに必ずと言っていいほど、愛玉子と霧台コーヒーを提供しています。
カフェの前でおばあちゃんがちょこんと机をだして、持ち帰り用のコーヒー豆やドリップパック。 さらに自分で手作りできる愛玉子の実とレシピも売ってます。

愛玉の場合、ネットに入れて水の中でモミモミするだけでゲル化が進んで簡単にゼリー状になるので、 絶対にお子さんと一緒に作ったら楽しいです。
最近はやりのタピオカよりも断然よいと思うんだけども、まあ、ゼリー自体に味はないし、 タピオカみたいにインスタ映えしないので、だめっすかね~。


霧台のルカイ族の伝統的な食べ物や名物

ルカイの伝統的な食べ物プレート

夢想之家のご飯プレート アバイ 豆のスープ
霧台の民宿に事前に予約をしておくと、夕食に伝統的な食事を出してくれます。 特徴的なのはやっぱりちまきです。
吉拿富と呼ばれるちまきは餅米、粟、赤いキヌアなどの穀類の中に味付けをした豚肉が入っている物。
それを月桃の葉っぱで包んで蒸して作ります。
餅米と粟で作ったお餅の中心に豚肉を詰めたアバイはおなじみで、他の原住民の村でもよくごちそうになる。
鶏肉と畑で作った野菜を添えて。豆のスープは出汁などとらず、豆の素朴な味をうっすら塩味。
ちまきは手間がかかるので、おそらくこれらを常時提供してる村の軽食堂から買ってきたと思いますけど。
その手間がかかるちまきを作っているところを翌日拝見できたので、それについては次回更新します。

ちなみに台湾は持ち帰り文化なので、村の食堂でちまきをテイクアウトして散歩のお弁当にしたりしました。
吉拿富1 吉拿富2 小米包

総合愛玉子と猟王愛玉

総合愛玉子 総合愛玉子 シナモン愛玉子
霧台の一つ下の部落である神山地区にあるカフェの総合愛玉子は豆と粟入りです。
つるんとした愛玉ゼリーともっちりした粟、そして煮豆が入った全部入りの愛玉子。炭水化物てんこ盛りでおなかにどっしりと貯まる一品。 ともかく霧台の名産品を詰め込みましたーっていう感じ。
そして、一番右のものは一見シンプルな愛玉に見えますが、こちらは野生のシナモン入りです。
これも霧台の山の恵みをプラスした、町の夜市の愛玉とは違った霧台の名物ですね。
どちらも霧台の山並みを眺められる見晴らしの良い場所にあるカフェのもので、 バイクで山を登ってきた若いツーリンガーに人気があるお店です。

霧台珈琲と変わったところで珈琲蛋。珈琲で煮込んじゃった卵です。

霧台コーヒー コーヒー卵 珈琲卵を煮込む電鍋
台湾の珈琲栽培は実は日本統治時代に始まったそうです。
台湾で最初に珈琲を栽培したのが、屏東の三地門の徳文という土地だそうで、霧台とは目と鼻の先。
霧台から山を西側に下りたところが三地門です。(東側は崖崩れで未だに道が通っておりませぬ。)
愛玉はちょっとワイルドな名物ですが、珈琲で一服すると優雅な感じ。
でもその優雅さをサクッとなかったことにして、台湾っぽさを醸し出すのが珈琲蛋の存在です。
台湾ではコンビニなどで電機鍋で煮込まれた茶蛋売っておりますが、これが茶ではなく珈琲になったもの。
なんかイメージとして、甘いのではないかと思いましたけど、しょっぱかった。
珈琲の香りがしっかり染みこんだ、醤油味の煮卵って感じです。いやー、面白いです。1個20元なり~。

台湾の旅に行きたくなったら・・・物価と旅程の目安にどうぞ。

旅行時期:2017年12月
1NT$=約4円
■交通:バス 屏東→霧台 142元、神山→霧台 24元
■その他:総合愛玉子 55元、コーヒー 60元、珈琲蛋 20元、小米粽、吉拿富 各35元、
■宿泊:夢想之家

■成田-台湾航空券 直行便で30,000円前後~。(参考:H.I.S. 台湾旅行
 台北便はLCC、チャイナエアラインが最も安く、続いてエヴァエア、日系という順で高くなります。
 LCCは夜中や早朝など時間帯が今ひとつな代わりに、台湾に早く到着できるというメリットもある。
 また、日本発が午後便だと台北での活動時間が減るので午前便より安い。
 高雄便もあるけど台北に比べたら本数も少なく、おまけに台北-高雄間は新幹線で2時間。
 お金と日程、旅の目的を計算して上手に選びたい。

 国内線は、台湾の航空会社で直接買うと中国語(繁体字)なので若干ドキドキします。
 今はエクスペディアで定価で買えるので、使うといいですよ。