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台湾よりも中国本土の方がずっと距離が近い。金門島ってどんな島?

金門島から対岸の大陸 厦門を望む
【金門島から見た対岸の中国厦門】

金門島は台湾本島から200km以上離れた場所にある台湾の離島。
対岸の中国大陸とは10kmも離れておらず、文化的にも中国福建省との関わりが深いところです。
第二次世界大戦後、中国で起こった共産党と国民党の内戦の最前線の激戦区でもあります。
台湾本島からは飛行機で1時間ほどかかるのに、対岸の大陸の厦門からは船で30分の距離。
この距離の島を守り切った台湾はある意味すごい!のです。(アメリカが手を貸したけど。)

200kmと10km。台北ー金門と、台北ーアモイでは、実に1/20の距離の差があります。
今よりもずっと昔。ケイタイやスマホだけでなく、電話すらなかった時代。
そんな昔に歴史を巻き戻して考えるに、人的交流も台湾本土より、大陸の方が近かったはず。
金門島はかつて対岸の中国大陸福建省から渡った貿易商などが住んでおり、彼らが建てた邸宅跡などが残っています。

ちなみに第二次世界大戦後の共産党と国民党の戦いって、中国と台湾の戦いではなく、
中国大陸の内戦が台湾に飛び火したという感じ。 共産党と争っていた国民党が中国から台湾に逃げてきて、大陸奪還を目論んでいたわけです。
その争いに思いっきり巻き込まれたのが金門島の人たちでした。


電子部品のサプライヤーも多く工業国のイメージが強い台湾ですが、それは主に本土の西海岸周辺。
ましてや離島となると、産業といえば、第一次産業か観光業ということになります。

その金門島の観光業がなかなかすごい。

一つは大陸の福建省に由来する観光資源です。戦後復興の開発の波に巻き込まれず、昔ながらの福建邸宅の立ち並ぶ集落が島にいくつか残っています。古い邸宅を見学できるだけでなく、宿泊することもできます。いわゆる福建風の古民家泊で、とても素敵です。

そして、もう一つが、国共内戦の激戦地を売りにした観光。これがエグいくらいに押しまくり。
島中に埋まっていた砲弾を溶かして作った包丁(我が家も買って帰った。)なんてかわいい方で、
どうやって中国共産党を追っ払ったか。それを余すところなくぐいぐい押しまくるツアーがとにかくすごい。

「国民党が連れてきた中国大陸出身の人たち(いわゆる外省人)と、戦前から島に住んでいた福建省をルーツにする内省人が共に手を取り、中国共産党に勝利したのです!」

2キロに及ぶ地下トンネル(しかも真っ暗で人がギリギリすれ違える位に細い)を通ったり、共産党を撃退したなんとか将軍をたたえる映画を見たり、小型船の基地だった坑道に入ったり、最後は、アモイが見渡せる砦にも行きます。トーチカの中にも入れます。

で、何がすごいって、そのツアーに参加している人の9割が大陸からの観光客なんですよ。

「国民党は共産党を追い払ったぜ!すげーだろ!」

っていう内容のツアーを大陸の人が興味深そうに見ている。このシュールな感じが・・・。
というか、日本人としては、この空間が「大丈夫なの?」とドッキドキ。

日本人は、「台湾は台湾でしょ」と思っている人と、「台湾?中国の一部なんじゃないの?」と思っている人と、どちらかに分かれるんじゃないかと思います。
でもこの台湾の問題ってそんなに簡単じゃない。
西洋列強がアジアを蹂躙した大航海時代に大陸から渡ってきた漢人(主に閩南語を話す人たち)、
それよりずっと前から住んでいる南をルーツに持つ原住民、
そして、日清戦争の後には日本に割譲されて、日本の領土だったりもした。
そこにさらに中国大陸の別の地方(主に北京語を話す人たち)が戦後に入ってきました。

住んでいる人のアイデンティティが実に様々で複雑なのです。これこそ人種のるつぼなのだ。

日本人の私からすると、中国にケンカ売ってるようにしか見えないんだけど、台湾は中国の領土だと信じて疑わない彼らからしてみると、あくまでも昔起こった国内の内戦の話として、気にならないのかもしれません。

そんな金門の様子をこれから何回かに分けて紹介します。

ちなみに私、台北や高雄からではなく、中国大陸の厦門から船で金門島に入りました。
どうやって入ったかは、このページに詳しく書きましたが、このルートで入るのはほぼほぼ中国大陸の人たちなので、港で人民元以外は両替できません。
また、港には日本のクレジットカードでキャッシングできるATMもなかったので、焦りました。

台北や高雄から入る場合は、パスポートさえあれば、後は身一つで行ってもどうにかなりますが、金門ではそうもいかないので、事前準備を怠らないようにお気を付けください。

港から町に出るまでの交通費分は台湾元を持っておくとか、宿の人に迎えに来て貰うとか、人民元を両替するとか。
港は空港ほど設備は整ってませんので、充分留意が必要です。

金門島といえば高粱酒
【金門島といえば高粱酒】