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アミ族豊年祭2011:巴古崙岸部落の情報収集はホットライン経由で。

台東周辺の地図
【台東市周辺の地図。目的の射馬干公園は大南方面行きのバスで行く】
2011年7月当時、台東の観光案内所は、旧台東駅駅前にありました。(現在は、今の台東駅の構内にあります。旅遊服務中心

豊年祭の情報を集めるべく、観光案内所のオープン時間に合わせて案内所を訪れると、
案内所の中には既に何人かの台湾人観光客がおり、資料を見たり係員と話したりしていた。

ガイドブックには日本語可とあったため、「日本語ができる方はいませんか?」と日本語で問うてみれば、
「メイヨー」という返事。(でも"ニホンゴ"という単語の意味は知っていた。)
豊年祭の会場って辺鄙なところだろうし、英語と筆談で行けるのかなぁ?と心細さを憶えたところで、
係のおばちゃんが「これこれ」と指さしたボードには、「24時間観光案内ホットラインサービス」

電話して聞けってことか?と戸惑いを隠せずにいると、おばちゃんがピッポッパっと電話をかけ始め、
ホットラインに繋がった受話器を「はい」と差し出す。
恐る恐る電話に出てみれば、なんと受話器の先の人が口にするのはバリバリのニホンゴである。

「ちょっと台湾の読み方はわかんないんですが、射(いる)馬(うま)干(ほす)っていう漢字の名前の
 公園でやってる豊年祭に行きたいんですけど場所がわからなくて。バスで行きたいんですが・・・。」


こちらの用件を伝えると、ホットラインの担当者のお兄さんにおばちゃんにかわってほしいと言われる。
そしてホットラインのおにーさんとおばちゃんの間で中国語の細かいやりとりが行われ、
おばちゃんの手元のメモには
 「安庚街」「県東客運山線」「去射馬干」「犬南橋辺 新園橋」 などという文字が書かれていく。

そして兄さんとおばちゃんの話が一通り終わると受話器はまたこちらに戻ってきて「他に何かありますか?」
「この豊年祭って何時までやってますかね?」
再びおばちゃんに受話器を戻すと、今度は豊年祭の主催者に電話して聞くように指示したようで、
おばちゃんはホットラインに通じた受話器を置いたまま、別の電話でダイヤルする。
「16:00までです。他にはなにかありますか?」
「いえ、大丈夫です。ありがとうございます。」

観光案内所の係員のおばちゃんは、ホットラインの担当のお兄さんの指示通りに動いているだけ。
台東のどこかにある小さい公園の場所も、主催者の電話番号も観光案内所のおばちゃんは知らなかったのです。
このホットラインの兄さんは、台東県の観光課とかなんとかにあたる役所の職員なんだろうか。
よくもまあ、というような細かい情報をご存じで(その上、日本語もたいへん達者で。)

ぽかーんと開いた口がふさがらない私をよそに、おばちゃんは先ほどのメモを片手に中国語で説明を始める。
中国語なのだけどもこちらがメモの漢字を理解出来るため、話が通じるのである。

■安庚街にある県東客運のバスで山線 射馬干 行きに乗る。
■バス停で新園橋までのチケットを買う。
■バスをおり、新園橋を過ぎたところで左折する。
■東屋を二つ過ぎるとその先に射馬干豊年祭をやっている公園がある。

「安庚街はここから海側に2ブロックいったところよ。」(←中国語)
「うんうん、わかるわかる。もう一つあるバスターミナルだよね。」(←日本語)

こんな不毛のやりとりだが、表情とゼスチャーでいわんとしていることは通じてしまうのである。
おまけに近くで会話を聞いていた若いお姉さんはスマートフォンで台東の地図を表示して教えてくれる。
ガイドブックの地図にもそのバスターミナル載ってるんで大丈夫だったけど、スマホ普及し始めたのもあり、
この頃から、海外でもスマホの地図で道案内してくれる人が増えました。

時間つぶしに食べた肉[火庚]麺
空き時間で食べたブランチ。
肉[火庚]麺。甘めの味つけ。
ところで、7月の猛暑の台湾旅行なのに帽子を忘れた私は
帽子屋さんに立ち寄ってからバスターミナルに向かいました。
時刻表を確認すると、バスターミナルに到着した直前にバスがでてしまったようで、
1時間近くヒマをもてあますことになってしまいました。

ビルがばんばん建ち並ぶ台湾西海岸と比べ東海岸はのどか。
台東は東海岸の中でもさらに南のはずれにある小さな町です。
だから日本の田舎と同じように地元の人は自分の足を持っているのが当たり前で、
公共交通機関の本数は少なめです。

だから、たまたま自分の旅程に合致したお祭りが公共交通機関で行ける場所にあるのはかなりラッキーです。
台東の小吃店で時間をつぶし、1時間後にやってきたバスで無事会場に向かうことができました。

しかし、この観光案内所のサービスってなかなかすごいと関心しました。
台湾の場合、日本語を話す人はそれなりにいるけど、それにしてもバイリンガル(マルチリンガル)を
観光案内所ごとに置かずにすんで、どうにかなってしまう。
(まあ、漢字が読める日本人相手だったからおばちゃんとの意思疎通がうまくいった可能性もあるが。)

電話のサービス自体にも感心しましたが、それより的確な情報が短時間で出てきたのもなかなかでした。
今はスマホを持っている人がたくさんいて、その場で翻訳アプリなんて駆使してやりとりしてる人も多いけど、
日本も観光立国目指すんだったら、参考になるかもしれません。


ちなみに、前日に見た台東市の原住民イベントマカパハイ関連の綺麗なパンフレットも観光局にありました。
それには台東市の100年原住民豊年祭の日程表も印刷されていました。

2011年の台東市の豊年祭は7月上旬から始まり、この巴古崙岸部落の豊年祭が最後のようです。
翌日からは台東市を抜けて徐々に花蓮方面へ、祭りが北上していくようでした。

つまり私、台東に飛んできたタイミングもドンピシャリ。
数日ずれてたら、祭りと一緒に北上しなければならなかったってことだ。

台湾 豊年祭に行きたくなったら・・・物価と旅程の目安にどうぞ。

旅行時期:2011年7月 1NT$=約3円

■バス:台東-墾區入口 39NT$
■食事:肉火庚麺 35NT$、肉火庚米粉 35NT$
■その他:麦わら帽子 200NT$
■宿泊:金安旅社 900NT$

■成田-台湾航空券 直行便で20,000円前後~。
 台北便は通常チャイナエアラインが最も安く、続いてエヴァエア、日系という順で高くなります。
 また、日本発が午後便だと台北での活動時間が減るので午前便より安い。
 高雄便もあるけど台北に比べたら本数も少なく、おまけに台北-高雄間は新幹線で2時間。
 お金と日程、旅の目的を計算して上手に選びたい。

豊年祭 旅程を立てるために参考にしたサイト
立栄航空華信航空交通部鉄路管理局
台湾観光協会台湾観光局
台東県政府ウェブサイト
台東県政府原住民族資料網
花蓮県政府
花東縦谷国家風景区