アミ族豊年祭2011:旅の終わりに。アジアの文化と歴史は奥深い。
【台南市の野良化?している飼い豚。いつか食べられるんだろうか?】
台東の街から温泉で有名な知本の間は各部族の原住民部落がある。
釈迦頭畑、蘭農家、昔の住居を利用した集会所などをぐるりと周り、先生の下宿先へ。
なんと、その下宿先は原住民の伝統舞踊集団を運営しているお宅であった。
よく観光ツアーで見ることのできる舞踊施設というのは漢族が営利目的で運営しているそうである。
こちらの団体は純粋に伝統舞踊を保存する活動をしている舞踊団だそうだ。
平屋建ての舞踊団の本部では衣装を縫ったり、小道具を整備したりしている方が数人。
そして、奥のロッカールームにはずらりと様々な部族の衣装が並べられていた。
残念ながら稽古を見ることはできなかったが、そんなことを残念がっている余裕などなく、
「え?」「え?」と驚き放しの1日だった。ホント、私って台湾のことちっとも知らなかったんだなぁ。
実はつい最近まで原住民族って台湾の中部の山の中にしか住んでいないと思っていたんです。
ところが、先日、テレビで台湾東南部の原住民族の伝統漁の様子を映し出していたのを見て、
「あれ?台湾の原住民族って東部海岸にも住んでいたんだ」って認識。
そして、豊年祭を知り、台湾にやってきて、その直後のことだもの。
もし私が今高校生だったら間違いなく文化人類学専攻を目指して勉強するんだけどなぁ。
「ありがとうございました。本当にお世話になりました。」
お母さんを含め、家族の皆さんにお礼をいい、台東の宿の前まで送ってもらった。
「台東にはいつまでいるの?」という問いに「明日、台南に移動します。」と答えると、
旅の忙しさに目を丸くして驚いていたが、日本人にしてはこれでものんびりと旅している方だと思うのですよ。
次に来る時はここの舞踊集団の公演を見れたらいいなぁと思います。
※この後、舞踊集団の公演も、プユマ族にもどっぷりはまることになります。
萬巒の猪脚煮込み
潮州から萬巒へバスで移動して豚足煮込みを食べました。
萬巒は猪脚街として有名な町で、近くの都市屏東では毎年豚足祭りが開かれます。
客家民族が多く住む町で、客家風の家屋や廟などもあるそうで(帰国後に屏東政府の案内で知った)、 客家民族伝統の餅菓子などを売っていたり、台湾の別の顔を見ることができました。
そして萬巒から屏東を経由して台南へ到着。
台南では安平まで足を伸ばしたところで、「え?オランダってこんなトコまで来てたんだ?」と仰天。
それも今年の冬に訪れたインドネシアのバンダ島でオランダ人が日本人傭兵使って原住民殺戮していた絵を見て驚いたものですが、あの時代です。
日本ではオランダの出島があったのが江戸時代。
その時代にオランダの要塞が台湾に・・・と感慨深いものがありました。
台南郊外の億載金城の砲台
その昔、航海する中国人の保存食として伝来した唐菓子だといいますが、
安平も長崎もオランダが絡んでいるだけにノスタルジーを感じます。
(逸口香って何?って方はこちら≫番外:呼子&佐賀のおやつ編)
最後の台北は台湾一の大都会でうまい物をたらふく食い、
松山空港から羽田の便利フライトで帰国。
台湾の様々な文化を次々に目の当たりにした、めくるめく旅でした。
多くの日本人旅行者は台北近郊だけを見て帰国すると思いますが、3,4日あれば郊外へ足を伸ばせます。
私はいろんな町を見て回ることをオススメします。感慨深い物がありますよ~。
台湾のグルメについては様々な関連サイトにまとめています。
今回食べたグルメ紹介のダイジェストページを次項に掲載します。今しばらくお待ちください。
台湾 豊年祭に行きたくなったら・・・物価と旅程の目安にどうぞ。
旅行時期:2011年7月 1NT$=約3円
■バス:台東-墾區入口 39NT$
■宿泊:金安旅社 900NT$
■成田-台湾航空券 直行便で20,000円前後~。
台北便は通常チャイナエアラインが最も安く、続いてエヴァエア、日系という順で高くなります。
また、日本発が午後便だと台北での活動時間が減るので午前便より安い。
高雄便もあるけど台北に比べたら本数も少なく、おまけに台北-高雄間は新幹線で2時間。
お金と日程、旅の目的を計算して上手に選びたい。
豊年祭 旅程を立てるために参考にしたサイト
■立栄航空、華信航空、交通部鉄路管理局
■台湾観光協会、台湾観光局
■台東県政府ウェブサイト
■台東県政府原住民族資料網
■花蓮県政府
■花東縦谷国家風景区
■台湾原住民デジタル博物館