台湾から台東へ疾走!人気の特急プユマ号の話。
台東県は台湾の南東部にあります。台北から中心をぐるっと点対称で180度回転したあたりの位置です。
東海岸はその自然条件の厳しさから開発の手が伸びなかった歴史があり、インフラの整備などが遅れていました。
今も新幹線は西側に走り、列車も東側はその多くが単線。高速道路も通っていません。
流通インフラのが悪いためどうしても工場など西側に集中し、人口も西側に大きく水をあけられています。
しかし、逆に都会の喧噪に疲れた人たちにとっては東海岸に残る自然やのんびりとした空気に癒やされるようで、東側は人気の観光地となっています。
そんな中、2013年に台湾の台湾鉄路管理局が満を持して投入したのが北回り線で台東県まで運行する特急列車プユマ号です。
それまで走っていた自強号(特急)に比べ、早いので一番最初に売り切れます。
2012年末のプユマ族南王部落の狩猟祭に行ったときのプユマの人たちの浮かれっぷりは見物でした。
民族の刺繍を入れたイベントなどで着用するベストの背面にプユマ号がプリントされていたりして(笑)
(ちなみに2018年末の祭では何度も洗ってプリントがハゲた状態で着てた。)
しかし、同じく日本車輌が製造した自強号の太魯閣号は、花蓮の有名景勝地の名前がついています。
なのに今回は同じく、地名の「太麻里」と争ったのが「普悠瑪」なのだから面白い。
ちなみに太麻里にはパイワン族の居住する地域です。
選考理由は意味とかいろいろ考えてもあるのだろうけど、じつは台湾の列車は台東の二つ先の知本までしか電化されていないので、太麻里号にしたところで、列車が太麻里に行けない・・・という理由もあったかと。
現在、南回線も電化に向けて大いに工事中です。
そもそも平地が少ないのでトンネル掘ったりかなり大変そうに見えますが、2020年末開業予定とか。
もし南回線が電化したら、プユマ号もタロコ号もぐるっと一周できるようになります。
電化だけでなく複線化に向けた工事でもあるのかなぁとも思っておりますが、
シロート目線で見ても、新幹線がここを通ることはなさそうな感じがします。
通す場所も需要もない。在来線の電化、複線化で充分なのかもと。
なんか台東由来の列車なのもあって、台東駅は浮かれている。
というか、台東駅は駅構内やターミナルが一新して、お土産屋さんも増え、民宿もバタバタ建設され、
とても賑やかになっています。
相変わらず街としての機能は旧台東駅の周りですが、駅前でレンタバイク借りて動けばいいので問題ない感じ。
現在、台北から台東まで最も早く着く列車がプユマ号なので、台東行くときにご利用ください。
土日祝日は予約で一杯のこともあるので、ネットで事前に予約がベターです。
ただ、キャンセルがでたところをサクッと買える場合もあります。その当たりは運次第。