旅ナビ-台湾
※当サイトは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含んでいます。
ホーム > 台湾の交通・移動手段 > 台湾鉄道:花蓮-瑞穂。1日わずか2本のレトロ鈍行列車旅。

台湾鉄道:花蓮-瑞穂。1日わずか2本のレトロ鈍行列車旅。

富源駅で北回り列車の通過まち
【富源駅で対抗列車の通過待ち中。単線ディーゼルです。】
2012年の年末。台北から宜蘭に移動し、2泊した後、列車で花蓮に向かいました。
列車のキップは前日に宜蘭の駅に買いに行ったのですが、第一希望のタロコ号は売り切れ。
タロコ号というのは台北から花蓮まで走っている日本メーカーが作った振り子列車です。
列車のクオリティが高いだけでなく、停車駅も少ないため、花蓮までの所要時間が短いのですが、
やはり台北近辺から長距離で乗るお客さんが多いのか、途中駅での購入は×だったのでした。
閑散期ですらこうなので、繁忙期はよほど早めに取らないとだめそうですね。
(その前後の自強号(特急)は簡単に取れたので、こだわりなければ特に問題はありません。)

花蓮に着いたのはお昼前くらい。列車を降りたホームの向かいに乗り損ねたタロコ号がいました。
どうやらこれから台北に戻っていくようです。

東海岸最新のタロコ号と最古の鈍行列車が並ぶ
花蓮駅のタロコ号と鈍行。
鈍行列車の背面。なぜか黄色い。
鈍行は後ろだけ黄色い。
カラーリングの意図が謎。
花蓮駅南回りの列車時刻表
花蓮駅の南回りの時刻表。
鈍行は早朝と昼の2本!
ところで、その降り立ったホームには妙に古びた列車が停車していました。
たった2両編成のこじんまりとした列車で、これまで乗ったことがある
台湾の各駅停車いわゆる区間車とは全く趣が異なります。
例えがローカルで申し訳ないんだけど、八高線のような感じです。

八高線は東京の八王子と群馬の高崎を結ぶ列車なのですが、
途中の高麗川駅までが電化されていて、その先はディーゼルなのです。
だから高麗川で降りて小さくてカワイイ列車に乗り換えるのですよ。
ブイーンとお尻の下でエンジンが一生懸命仕事をしているのが新鮮で、
電車とはまた違った趣があるのだなぁと初めて電車のディーゼルを
意識したのが八高線だったのです。その前にも乗ってはいたはずですが。

花蓮は東海岸の主要都市なので高麗川と比べるのもどうかと思いますが、
だからこそ想像していた花蓮には似つかわしくない古びた列車を見て
びっくりしてしまったのです。

特急列車からこの鈍行列車に駆け込む人たちもなんだか嬉しそう。
台湾人でもそうそう乗る機会がないタイプの列車なのだろう。

日本でも最近の電車はピカピカしたステンレス製の列車が多いけど、
路線ごとにそれぞれカラフルに塗装してあったかつての姿が懐かしい。
花蓮に停まっていた列車は外側の塗装こそほとんどないですが、
中を覗くと内装のペンキの塗り方にムラがあったり、天井に扇風機がついていたり、 完璧な見た目でないところが良い味を出していました。

確認すると、5:47と11:55に普快という列車があることが判明。
区間車が「Local Train 普通車」という表記なのに対し、
普快が「Ordinary Train 鈍行列車」となっていて、頭が混乱しますが、
この朝一と昼前に出発する玉里行きがこのレトロ列車のようです。

この普快車は古びた列車と素朴な農村の風景が溶け合い
なかなかの風情があり、花蓮観光局も押しているようでした。
台湾も鉄ちゃんが結構いるらしいですしね。

翌日の花蓮から瑞穂までの列車移動はこの鈍行列車に決定!
さすがに朝5時に駅に来るのはキツイので昼にしました。

早めにホームで列車を待ち、到着すると同時に車内に滑り込むと、 しっかり最前列の座席を確保。
最前列の席の横には「乗務員用」とマジックで書いてあったのですが、 乗務員さんも別段とがめる様子もありません。
運ちゃんは列車をホームに停めるなり客席に座って昼ご飯の弁当を食べ始めるし、 車掌さんは数列後ろの座席をくるりと回転してボックス席を作って仕事を始めました。

前日に比べ、観光客らしき人の姿もまばら。
「相変わらず台湾の列車は揺れるなぁ。」と小刻みに突き上げる振動を感じつつ、早速、お弁当を広げるのです。
ちょうど昼前に出発なんて、車内で弁当を食えと言われているような物ですわ。出発進行!

花蓮発玉里行きの鈍行列車を写真とともに紹介

普快車:鈍行列車 車内の様子

花蓮鈍行列車の運転席
外側は塗装も余り無いステンレスの車体でしたが、中は黄緑色にペンキで塗られています。 座席は通路を挟んで2×2列。1両目と2両目で座席の色を変えてある。
座席を回転させることもできるので、まさに観光客のために走らせていると言えるでしょう。 ただし、花蓮と台東のちょうど真ん中の玉里までしか行かないので、台東までいきたい人はご注意ください。 途中下車を楽しみながら行くのに最適の列車です。 私は紅葉温泉のある瑞穂で降りました。

先頭車両の再前列の席は特等席鈍行列車の座席鈍行列車の座席2レトロな形の扇風機車内の配電盤

富源駅で停車中

鈍行列車の外観
この路線は単線なので途中で何回も列車の交換を行います。 鈍行列車なので道を譲るのは常にこちらという感じです。 停車の時間が長いため、停車するたびに外に出て記念写真をとるカップルもいました。
駅員さんに断って外の食堂でご飯を買ってきたり、みなさん自由気まま。
私は弁当を買って乗り込んだけど、台湾はテイクアウト出来る店が多いので こんなローカルなトコでも臨機応変に食料調達ができるのかも。
鈍行列車の外観(全体)鈍行列車の車両ドア鈍行列車の座席座席と窓

弁当はコンビニで買ってみた。新国民弁当

セブンイレブンの弁当
駅の売店で駅弁があるかどうかが不明だったので改札の外にあるセブンイレブンで弁当を買いました。 台湾の弁当って基本的にしっかり味つけした豚肉が載っていることが多いですけど、 やはり温暖なので傷まないようにという配慮もあるのだろうか?
しかしこの弁当が思っていた以上に美味く、コンビニも侮れないものだと思いました。 特にご飯がうまいです。 紫米飯は紫米の中にいろんな具が巻いてあります。これもなかなか。
セブンイレブンの弁当の中身セブンイレブンの紫米飯紫米の太巻きの断面

おまけのローカル線:区間車

おまけの区間車
ローカル線の中で区間車と呼ばれる車両がこれです。 なぜか顔とお尻だけブルーの塗装が入っており、側面の上部と真ん中のみにラインがさーーっと引いてある。 なんとも言えないデザインです。(個人的にあまりかっこいいとは思えない。)
台湾も経費削減で塗装の工程を省いてしまうのですかね。 乗客の立場からすると味気ないですね。

さらにおまけの花蓮で食べたご飯などいろいろ

漫波魚 マンボウの炒め物のマンボウをつまんだところ
花蓮ではちょっと町をぐるぐる散歩した程度で特段ガイドブック以上の収穫があるとも言えず、 だから花蓮の報告省きます。
花蓮はタロコ渓谷観光の拠点になる町なので土産物屋が結構多かったです。 だからおやつの買い食いとかは楽しかったかな。宿もよい宿で満足しました。
ただ雨が振ったのもあり夜市がショボかったです。天気、平日、閑散期と悪条件が重なったのかも。 大陸からの観光客の方がバスでつれて来られていてちょっとかわいそうでした。 晩ご飯はマンボウにしました。
扁食 ワンタン 台湾の花蓮のサチマ かれんこ芋 花蓮のパン屋さんのふわふわカスタードケーキ