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プユマ族大猟祭2011:少年猴祭。少年が大人の第一歩を踏む。

南王部落大猟祭 輪になっておどろ~!
【2011年南王部落大猟祭:みんなで輪になって踊るのだ。】
さて、卑南文化公園で行われているプユマ族南王部落の大猟祭も気が付くと佳境です。
山から男たちが下りてきて、年越しの歌を歌い、ご飯食べてなんとなく踊りに入った。そんな感じのトコです。
原住民族の宴会なので酒がはいってものすごく陽気になるのかと思っていたのですが、
意外や意外、結構みなさんシラフに近い感じ。
さきほど少年をスクーターで先導して走ってきた消防隊員が真っ赤な顔をしていたのは気になりましたが・・・。
またスクーター乗って帰るんだよね?

大狩猟祭 少年猴祭ののぼり旗
大狩猟祭・少年猴祭
しかし、大宴会になると思っていた私はいささか拍子抜けしてしまいました。
せっかく日本から日本酒を担いで来たのに出す雰囲気ではないのであった。

そして気が付くと、いつの間にやら踊りの輪が広がって行きました。
20人くらいの小集団が踊り始め、少しずつ少しずつ人が加わって大きくなっていくのです。
公園内にいる大半の人が踊りの輪に加わり、「いよいよ盛り上がって来たなぁ」
思った矢先に、ぷつりと音楽と踊りの輪がとぎれてしまう。
あれ?もう終わりなの?

会場を移動する。
長老たちが次の会場入り。
すると家族との食事や訪問者と談笑をしていた長老たちがすっくと
立ち上がり、場内中央にスタンバりはじめます。
そして、例によって旗を持った男を先頭に男たちが集結。
「ヒョォ~」と雄叫びをあげながら長老たちの周りをぐるぐる。

長老たちは凱旋門をくぐって外にでると、公園の南出口に向かって歩き出しました。
なんだかよくわかりませんが、会場を移動する模様です。

卑南族(プユマ族)大猟祭 関連の写真館

昼ご飯が終わって一段落で大猟祭終了~?

男たちに守られながら会場を移動する長老
立ち止まってお話中の長老
先ほどは男たちに守られながら地味な普段着で会場内に入場してきた長老たちですが、 正装に着替えた今はとても華やかな雰囲気です。 頭目を先頭に列になり歩き続けます。
ところで、長老の中には自分のコンパクトカメラを持参している人がいて、歩きながら写真を撮っていました。 中から撮った写真はどんな感じなんですかね~。

この長老たちの列を追いかけるように卑南文化公園に集結していた人々も一斉に会場を後にします。 男たちの隊列が通過するのを待つわけでもなく、次々と車が出て行くので車が隊列に巻き込まれてぐちゃぐちゃ。 長老だけでなく車もお守りしているかのようです。
そして、男たちの列は公園の敷地内をでて南王部落の地区内の狭い道路を移動していきます。

長老を守る男たち長老の列車まで巻き込んでぐるぐるまわる狭い露地を長老と共に男たちが移動

長老を囲むように輪になって踊ります。

長老を囲んで踊る子供たち
大きくなった踊りの輪
男たちの隊列を追っていくと、次の会場である卑南国民中学校に入りました。 敷地の中央には炎があがっており、そのすぐ横に準備された椅子に長老たちが腰掛けます。
そして、流れてきた音楽に合わせ踊り出したのは小さな子供たち。お祭りの再開です。

輪になって踊る時、例えばフォークダンスなどでは隣の人と手を繋ぎますが、プユマの踊りの場合、一つ先の人、つまり右手は右に2つ隣の人の手、左は左に2つ隣の人と手を繋ぎます。
なので隣の人と体が密着してしまい輪の密度が高いです。 そして音楽に合わせ、一歩ずつ右回りにまわっていくのですが、突然長老たちがマイクを手に音楽とは全くリズムの異なる音程で歌い出します。
すると音楽がなっていた時には手を繋いだ状態で円形の状態で歩いていただけだったのに、長老の歌のリズムに合わせて前、後ろと飛び跳ねる。これがプユマの踊りのスタイルのようです。
うまく伝わらないので短く編集した動画アップしました。≫プユマ族大猟祭の舞踊

長老が輪の真ん中の席にスタンバイ輪になって踊る小さな子供たち忘れていた頃に男たちが会場にやってきた。男たちも輪にはいって踊る


大人の階段を上る少年たち

成人の正装に着替えさせて貰う少年
さて先ほど裸で公園内を突っ走っていた少年たちですが、修行を無事に終えて大人として認められたようです。
家族に手伝ってもらいながら衣装を身につけていきます。成人の証ってところでしょうか。
大人の男たちは足を保護するカバーの様な物を身につけていますが、まだ下半身はあらわなままです。 Tシャツを着て鮮やかなブルーのジャケットを身にまとい、頭には手ぬぐい&花輪。
これで一族の男と認められたのかな?

裸から腰ベルトを付けて貰う少年Tシャツ着用。少しずつ衣装が増えるTシャツにコシベルト着用水色の上着を着用する
頭に手ぬぐいを巻いて貰う成人の衣装着用完了で家族と記念写真成人の衣装着用完了で家族と記念写真

大人の男として認められた少年も踊りの輪に加わる

正装に着替え終わった少年が踊りの輪に加わり始める
踊りの輪に青い衣装の少年が比率が増加
少年たちは衣装を身にまとい終わると次々と踊りの輪の中に加わっていきます。 修行をクリアし、大人になったことを認められると結婚も許されるそうです。
踊りの輪の中に若い女の子がいっぱいいますが、この若い女の子と踊ることも、 ここで初めて認められるんでしょうかね~?

公園に来た時は小さな子供が踊っていたのに、だんだんと踊る人たちが入れ替わってきました。 (というか、長丁場なのでどんどん人が減っていった気が・・・。)

最終的には長老の中にうたうだけでなく踊る人もでてきました。
衣装が一番上等なのでとっても目立ちます!


少年が加わった踊りの輪踊りの輪長老も踊りの方の輪に加わる踊りながら跳ねる

祭りの後は各家庭を訪問して成人のお披露目

部落の家庭を訪問してうたって踊る
後ろで大人になった青年たちを見守る男たち
晴れて大人として認められた少年たちと男たちがうたいながら部落の各家庭をまわります。
大晦日に行われるのは1年の悪い物を祓い新年を迎えるためなのだそうです。

そして修行を無事に終え、大人の男となった青年たちはこの日を境に結婚を認められます。 なので「ボクはもう結婚できますよ!」というお披露目の意味もあるのだそうです。

昼間のお祭りが終わったのが17時前くらいですかね。
高山舞集の事務所に19時くらいにお邪魔して、そこからずーっと待っていたのですが、 男たちがまわってきたのは21時まわっていたかも。
待ってる方も疲れるが、うたい、踊り続ける男たちもさぞかしきつかろう。
プユマの男はタフだ。(長老もタフだと思う。お祭りでの役割がものすごく多い。)

ぞろぞろと民家の軒先に入ってくる少年もう一回歌のサービス!うたい踊り終わって盛り上がる男たちお祝いの紅包!

次の家庭に移動してうたって踊るのを追った。

次の家庭に移動する
次の家庭に移動していく姿をしばらく追っていきました。 開け放たれた民家の扉から中に入り、演奏に合わせてうたって踊る。 そして、次に移動。うたって踊って次に移動。
次の家庭に移動してまたうたう ひたすら繰り返しです。
全ての民家をまわりきるのは一体何時になるんでしょうかね。

本日の縁の下の力持ち

一人で交通整理をする消防団のおっちゃん
公園や学校の敷地内だけでなく、周辺道路も使ってのお祭りだったので、男たちが交通整理に奔走していた。(まあ奔走という程車の通りはないが。東京とかと比べてはいけない。)
左はスクーターで少年を先導していた消防隊の人。制服の上に民族衣装を身につけています。 左下のおっちゃんは常に最後尾を行き、隊列の邪魔をしないようににらみをきかせていた。 おじさんも長老に入りそうな年にも見えるのだが、パイプ椅子を持ち歩いて交通制御したりして元気だ。 やっぱり皆さんタフですね。朝から晩までお疲れ様。

長老がスムーズに移動出来るようににらみをきかせるじいさん部落の家庭間を移動するたびに交通整理をする人交通整理人

巴布麓部落の大猟祭会場に潜入

巴布麓部落:規模が小さめの大猟祭
宿の近くの広場で別の部落の大猟祭をやっていました。 覗いてみると、こちらの部落は参加人数こそ少ないですが、生演奏&生歌です。
ギターを片手に伴奏をする人、太鼓を叩く人、歌を歌う女性。そしてそれに合わせて踊るひとびと。 (踊り方は南王部落と同じ。)

踊り自体は単純なんだけど、延々と続くのでそれなりに疲れるだろな。

巴布麓部落大猟祭踊りの輪長老の歌長老の歌と生演奏&歌
巴布麓部落大猟祭 踊りの輪3大猟祭 看板祭壇

おまけのカウントダウン花火

台東の体育場であがっていた花火
台東の体育場であがっていた花火2
12/31の朝はカウントダウン情報がテレビでひっきりなしに流れていました。 台北101の花火を見るにはどこがいいのか、天気と共に風向きまで紹介する凝りよう。 そして、台北以外も高雄などの地方の主要都市とつないで、イベントの紹介です。
台東についてはまるで触れないので、やらないかもとは思ったのですが、宿に戻った後、 町にでてみました。イベントやるなら体育場だろと。
そしたら見事にビンゴ!で体育場では歌手のカウントダウンコンサートをやっていました。

そして、12時近くになるとわらわらと司会者が現れ、歌手も一緒にカウントダウン。 ババババーーーっと花火が打ちあがります。
あがるのはいいんだけど、体育場のライトや目の前にある学校の壁とかに ものすごい勢いで花火が激突しているのです。
みんな大喜びだけど、危ないだろ~。そもそも花火の打ち上げ場近すぎるだろ。 日本じゃ絶対安全基準以下で許可おりないですね。

台湾 東海岸の旅に行きたくなったら・・・

旅行時期:2011年12月 1NT$=約2.7円

■交通:バス 台東市内-卑南文化公園 23NT$(最低料金※今回は車で連れてきてもらった。
■宿泊:MATAインディジナスカルチャーホテル(原住民族文化会館) 950~1050元

■成田-台湾航空券 直行便で20,000円前後~。
 台北便は通常チャイナエアラインが最も安く、続いてエヴァエア、日系という順で高くなります。
 ジェットスターなどの格安航空会社も出てきました。年末などの繁忙期は検討の価値もあるかも。
 また、日本発が午後便だと台北での活動時間が減るので午前便より安い。
 高雄便もあるけど台北に比べたら本数も少なく、おまけに台北-高雄間は新幹線で2時間。
 お金と日程、旅の目的を計算して上手に選びたい。