旅ナビ-台湾
ホーム > 台湾の民族文化・祭・イベント  »  普悠瑪(卑南)族 [プユマ] > プユマ族大猟祭2017:卑南文化公園で南王部落の大猟祭三度。

プユマ族大猟祭2017:卑南文化公園で南王部落の大猟祭三度。

卑南文化公園の大猟祭の様子
【卑南文化公園で行われたプユマ族大猟祭。この年はどんよりと曇ってたな~。】

さて台湾の原住民族プユマ族の年中行事の中で最大のイベントが年末年始に行われる大猟祭です。
男たちは数日間山にこもり、狩りをし、女子供は祭りの準備をしながらそれを待ちます。

昔の風習では男の子は幼少期に親元から離され、村の男衆と衣食を共にし、生きていくための様々なことを学びます。
そして、大人になる最後のテストといいますか、山にこもっていろいろやることによって大人と認められる。
大人と認められることで、衣装なんかも変わってきまして、少年は腰巻き一つしかまとわせてもらえなかったのに、
大人になったらいろいろ着せてもらえるんですね。

年末年始にやっている大猟祭はこういう昔の風習を現代風にアレンジしたものと言う感じです。

大昔はプユマ族も首狩りをやっていたらしい。
少年たちはいわゆる大人になる前の修行期間、それぞれ一匹の猿と寝食を共にし、兄弟のように育つんだけども、
最後にその猿の首を狩る。それができないと大人の男として認められないんだと。
男として家族を守るために、それが例え大事な友達であろうともやるときはやらねばならぬと教えるのだと。
最初に聞いたときは深く考えなかったけど、かつては家族を守るために他部族を殺すというシチュエーションがあったということだ。

そういや「プユマは自分たちから首狩りをすることはなかった」とも言ってたなぁ。
これって裏を返せばやられたらやり返さないといけなくて、男はそういう修行をしないといけなかったと。

「昔の話。昔の。江戸時代の話だよ。」っていう彼らもその時代に生きてない訳で。
おじいさんやらおばあさんから伝え聞いた民族の風習を語り継いでいるということで。

日本統治時代に彼らのいろんな文化が変化して(強制したとも言えるけど)、今ではお祭りの形になった模様です。

前日の花輪の準備が終わって一区切り
祭りの準備完了。祭り前夜
ともかく昔は自由に自分たちの山に入り、獲物を獲って生活をしていた原住民族の人たちも、 今では野生動物の保護やら何やらで、お祭りの期間中しか狩りは許されません。
そして、皆さん今では仕事を持っているので、数日間山ごもりを続けることもなかなかできなかったりで、 車で行ったり来たりしたり、行ける日だけ参加したり、いろいろのようですが、 ともかく数日間の山ごもりは大晦日の朝に終了し、大晦日のお昼に男たちが山から下りてきます。

山は女人禁制。女の私はそこから参加となります。(女がメインの祭りは3月にある婦女除草祭です。)
すでに南王部落の大猟祭も3回目です。フレッシュなレポートは過去の記事でどうぞ。
ちなみに2012年に山に行きたい!とお願いしたときはそのときの長老から却下されましたが、
2017年からは台湾の漢民族の人をはじめとした異民族の部外者も連れて行って頂いていました。
我が同行者の男性陣は2018年に混ぜて頂いたので、その時の話はそこで触れます。
今回は2017年末の大猟祭のダイジェスト版ってことで。


南王部落の大猟祭ダイジェスト

男たちが山から帰還

未成年の少年たちは服を着せてもらえない 壮年の男たちが奇声を上げながらやってくる
男たちが山から帰還します。最初は少年たちが裸で寝袋などを担いでわーーっと駆け抜ける。 彼らはまだ大人として認められてないので腰巻き一つです。 でも台湾の年末年始って結構冷え込むことが多いので、寒そう。2017年は雨ではなかったけどどんより曇っていました。
少年達が駆け抜けた後、壮年の男が旗を持って現れますが、これは後から来る長老を守るために長老の前後左右を取り囲むように 走り回ります。やっぱり年配者は偉いのだ!
長老たちを守りながら青年がぐるぐる回る よく見ると輪の中に長老たちがいる

女が準備した祭り会場に入場して祭りの開始

大猟祭の凱旋門 長老たちが凱旋門をくぐっているところ
お祭りの会場は女子供がやります。(というか、主に女か。)
私は30日に台東に来るんだけども、いっつも会場設営の時間に間に合わなくって、凱旋門を作っているところを見たことがない。 いつも完成した後に見てますけど、男が山にこもる頃から材料集めとかして、作っていると思われます。
凱旋門を入り、長老達は中央の席に着き、壮年の男達はやっぱりそれを取り囲んでぐるりを輪になる。
そこからは儀式の始まりで、部外者は入れません。
家族が準備していた民族衣装で正装し、花輪をまとい、普段着だった長老達が華やかな姿になります。
長老が会場の席に着く 長老を取り囲むように壮年の男たちが周りを囲んでいる。

そしてお昼ご飯

高山舞集のご家族の皆さん 鶏酒 アバイ(おこわ)
一通り民族儀式が終わるとお昼ご飯です。(いつもこの辺りがなあなあ。)
いっつも家族のような顔をして、高山舞集のご家族に混ぜて頂く私。(そして、もう顔出しOKでしょ、と家族写真まで載せる。)
お祭りのハレの日の料理に欠かせないのはやっぱり鶏酒
アバイと野菜と鶏酒と、これを頂くと台東に来たな~って思う。
おかずやアバイ(お餅) 野菜ゴロゴロスープ 野菜ゴロゴロスープ2

お昼が終わったら次の会場に移動。踊りは別のところでやる。

凱旋門をくぐってパラカンへ場所移動
【凱旋門をくぐって次の会場である集会所(パラカン)へ。】
昔の風習だと、宴会といえばお酒がつきもので、お酒を飲んだらうたって踊って、が延々と続く感じなんだろうけども、 いまではピシッと行事の進行が決まっていて、踊りはここではなく部落の集会所に移動してからになります。
最初に大猟祭にお邪魔したときはここで踊りもあったんだけども(そしてその方が広いから参加しやすい)。
凱旋門を最初にくぐったときに比べるとずいぶんと華やかになった長老達が凱旋門をくぐって退場し、 やはり壮年の男達がそれを守るようにぐるぐると周りを走って続きます。
そして、集会所に移動してからは少年少女、青年、壮年、そして部外者も混ざってとどんどん踊りの輪が広がり、 長老の節に合わせながら輪になって踊る。
これがもう何時間もずーっと続いて、見てるのも参加するのも体力がいります。
今回はこんな感じの簡単なレポートでおわりってことでー。
パラカンで歌って踊る パラカンで歌って踊る

台湾の旅に行きたくなったら・・・物価と旅程の目安にどうぞ。

旅行時期:2017年12月
1NT$=約4円
■宿泊:伊娃民宿

■成田-台湾航空券 直行便で30,000円前後~。(参考:H.I.S. 台湾旅行
 台北便はLCC、チャイナエアラインが最も安く、続いてエヴァエア、日系という順で高くなります。
 LCCは夜中や早朝など時間帯が今ひとつな代わりに、台湾に早く到着できるというメリットもある。
 また、日本発が午後便だと台北での活動時間が減るので午前便より安い。
 高雄便もあるけど台北に比べたら本数も少なく、おまけに台北-高雄間は新幹線で2時間。
 お金と日程、旅の目的を計算して上手に選びたい。

 国内線は、台湾の航空会社で直接買うと中国語(繁体字)なので若干ドキドキします。
 今はエクスペディアで定価で買えるので、使うといいですよ。